柴犬ゴン太の成長ブログ

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犬と人間の共存の歴史を考古学的に検証する

犬と人が収斂進化を遂げているとすると、人の進化の過程でチンパンジーと分かれたのも、同じようなプロセスを踏み、つまり惰動行動が穏やかになり、より協力的な個体が生まれたために、人が人特有の進化を始めたのかもしれません。

人という種もネオテニーが強く入っていることが示唆され、人は自分自身を家畜化した唯1の動物であるという考え方もあるほどです。つまり厳しい移動生活の間に、高い協調行動を身につけ、攻撃性を抑制し、お互いの寛容性を高めた個体が現れて、生き延びてきたと考えることもできるのです。その結果として狩撖、のちには農耕を見出し、次第に「野生での厳しい生活」から解放された「余裕のある自由な生活」にと移行していつたのかもしれません。この農耕をきつかけに、さまざまな富の保存や分配が可能となりました。それはいわゆる自分自身の家畜化に他ならないのです。

これまでの考古学的な解釈から犬が家畜化された時期はそれよりもあと、約一万五〇〇〇年くらい前だと考えられていました。しかし、新たな考古学の調査の結果、飼い犬は約三万年前から存在していた可能性があること、 また遗伝子の解析によっても犬とオオカミが分化した時期も最も古くて五万年前までさかのぼれることがわかりました。

考古学的な発見が正しいとすれば、犬が現代人と共に住むよぅになったのは一万五〇〇〇年よりも前の時期、現代人とネアンデル夕丨ル人がいずれもョーロッパで生存していた時期ではないかと考えられ始めています。

旧石器時代の遗跡から発掘された犬の骨からおおまかな犬の大きさが推定されました。体重は三〇キログラム、肩の高さは六〇センチメートルはあり、このことからオ才力ミと同等かそれ以上の大型の強い犬だったと推測されています。当時の狩撖民族の生活では、狩りの対象となるのはマンモスに代表されるよぅに、大型の動物が主でした。そのため食料のために殺した動物を住居テントへ運ぶ大掛かりな仕事を、おそらく犬たちが手伝っていたと考えられます。